「じゃましマン」が凄過ぎる、という結論しかない -松本哉、二木信,編『素人の乱』を読んで-

 松本哉、二木信,編『素人の乱』を読む。



 松本の証言によると、PSE法の時は、「国会議員に訴えたりマスコミとやりとりしたりが多かった」らしく、そっち方で忙しかったそうな(111頁)。
 マスコミへの電話やファックス、政党や国会議員へのコンタクトなどで、結構大変だったらしい。

 曽我部恵一が反PSE法デモに出るきっかけはこういう活動の中でだった、と本書には書いてある。

 「素人の乱」も、ちゃんとこういう活動してたんだなあ。
 ロビングロビイングとかもしたほうがいいんじゃないか、とか思ってたけど、もうとっくにやってたのね。
 知らんで大変申し訳ない。
 (あと、「ロビング」って誤記して申し訳ない。)



 本書で最も面白人間は、「じゃましマン」という人物である(120−122頁)。
 本書で書かれた、その人の特徴を記載すると、だいたい以下の通り。

・高円寺の阿波踊りで、なぜか豹柄のビキニを着た金髪で、タイガースの帽子にジャイアンツマークを付けて、その上にジャイアンツの帽子(これにはタイガースのマークが付いてる)を被り、金属バットを振る。その際、阪神の監督が中村(勝広)だった頃のすごくマイナーな選手の物まねを勝手に始める。
・この人が中野ブロードウェイの店で働いていた頃、店には多量の「うまい棒」が置いてあった。しかもこのとき、店長だった。
・この人の家には、冷蔵庫の中に100本くらいのポカリスエットのペットボトルが入っていた。曰く、100本ポカリを買ったら椅子がもらえるため購入した。
・職質で単に謝ればいいところを、抵抗したためパトカー7台が来る。
・警察署に3日間ぶち込まれたことがある。小刀や催涙ガスをなぜか所持していたため。
・「つきまとい」や「ストーカー」だかで通報され、それに対して、「名誉毀損」と通報し返したため、それぞれの件で警察が来る。
ティッシュを千切ったものを、通行人に配り始め、「もぎりの練習をさせてください。もぎりの練習をさせてください。」と延々連呼する。
・停まっているパトカーをトントンとノックして、窓を開けさせ、「職業何だ?」と逆職質をする。



 本当は、フィラスティンについても少し書こうと思ってたけど、「じゃましマン」がすご過ぎて書く気力がもうない。