自分が大事だったモンテーニュ

スタンダールェ...■

スタンダールも『イタリア絵画史』と『イタリア画派』で、アモレッティ、ボッシ、ヴェントゥーリ、ビニョッティなど「誰彼カマワズ」大量に剽窃している […] 『ローマ、ナポリフィレンツェ』はどうか? この本の著者を賞賛する記事が『エディンバラ評論』に載り、かなりの分量にのぼる抜粋が掲載された。しかしその二年後、『エディンバラ評論』の編集者は、スタンダールがこの抜粋を雑誌のバックナンバーから盗用していたことに気づき、それがきっかけで同じ手口により窃取した論文が他にも多数あることが発覚した。 (某書より引用)

■自分が大事だったモンテーニュ

 千冊余の蔵書 […] ときおり順序も脈絡もなく本をめくる。モンテーニュにとって本はたんなる刺激でしかなかった。本に書かれたことよりも、本のおかげで成長できた現在の自分のほうがはるかに重要だった。 […] モンテーニュにとってセネカなどはどうでもよかったのだ。モンテーニュは自分自身の思想を追っていたのである。 (某書より引用)

■伯爵も盗んだようです。■

 『マンドロールの歌』 […] 「第二の歌」の、マンドロールと雌鮫の交合はどうか? ミシュレの『海』からそっくりそのまま引いている。 […] トウゾクカモメ(「第五の歌」)、ペリカン科の仲間(「第五の歌」)、アカトビの飛行(「第五の歌」)、七面鳥の上嘴についた厚ぼったい肉垂れ(「第六の歌」)。以上の記述についてはビュフォンやシュニュ博士の『博物誌百科』から引いている。観察記録や科学的な語彙が持つ公理のなかにはあまりに完璧で奇抜で詩的なものがあるため、彼はそれらを作品にそのまま取り入れている (某書より引用)

■排除のルールは、大抵わからない■

 国は正体を持たぬことで呪術性を持つ。 […] 「国民」とか「我々」とか「長島を守る会」とか、とにかく共同体意識をそそって仲間はずれを作り出すような、しかも仲間はずれの基準が判らないものを設定すれば良い。 […] みんな現代人と称していても名前の呪殺や墓参りや、日本国の象徴なんかに振り回されている (某書より引用)