褒めはする。でも、金は出さねえ、という態度w

ポーランドの女子たちの「移動大学」■

 マリアは、ポーランドの知識人たちが組織していた、主に女子学生のための"移動大学"という秘密の教育組織で科学を学びます。というのも、ポーランドでは女子が大学入学資格を持てなかったからです。それでも、女子にも高い教育が必要だと思った人々はこの組織を作り、ロシア当局の裏をかきながら、ポーランドの女性にも男性に劣らず、祖国の近代化のために知識を吸収したのです。 (某書より引用)

ナショナリズムが生む「男女平等」の一例■

 ここには、男女の社会的な性別役割であるジェンダーを超える大義が存在します。ロシアという共通の敵の前には、男も女もありません。 […] ロシアに対する怒りや競争心は、男たちの前でも歓迎されました。自分の怒りや競争心が好意的に受け止められるということは、大いなる集中力を必要とする仕事を成功させる条件の一つでもあります。 […] もしも彼女が平和の中に育てられた、中産階級出身のフランス人少女だったら、女子の入学をみとめはじめたばかりの(つまり男子ばかりの)ソルボンヌ大学の理学部に入学したいと考えたでしょうか。 (某書より引用)

ソルボンヌ大学の女子たち■

 この当時、ソルボンヌ大学の女子学生の中で、フランス女性は少数派でした。ポーランド人女子学生のほうがフランス人女子学生より大勢パリにいた、という事実 (某書より引用)

■1998年の時の仏国サッカーの代表と時と同じ、ご都合主義■

 ランジュヴァン事件を見れば明らかですが、フランスは都合のいいときはマリーをフランス人とし、都合が悪くなると「外国人」にするのです。 (某書より引用)

■「放射能」の名付け親■

 「放射能」というのは、この現象および物質についてマリーが作った造語で、一八九八年七月の論文で初めて使用されました。 (某書より引用)

■褒めはする。でも、金は出さねえ、という態度w■

 マリーは、ピエールが設備の整った研究所を望み続けながら、その完成を待たずに世を去ったことが一生忘れられませんでした。その対象が純粋科学であれ、女性研究者に対してであれ、そこで「忍耐」だけが特別に賞賛されるなら、その裏にある賞賛者の本音は、「そこに金をつぎ込む必要はない」というものです。私たちは、こうした賞賛には批判以上に注意する必要があるのです。 (某書より引用)