2009-06-30から1日間の記事一覧

小説論≒物語論 蓮實重彦『文学批判序説』(2)

物語を人が語るのではない。物語が人に語らせる。人はこのとき、客体であり、間違っても主体などではない。人はそこから逃れられない。だから物語に従順に振舞いながら、その関係の「あやうさ」を現出して見せること。中上健次と後藤明生は、そんな物語自体…