2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

スウェーデンがソ連よりも平等、な一例。

■日本にもこういう本が欲しい。■ スウェーデン人が手元に置いて、必要があるたびに読む本が何冊かある。 […] まず『社会ガイド』(Samhälls Guiden)。これはそれぞれの市民が社会から受け取れるサービスを受益者カテゴリー別に整理して一覧表にしたもの。たと…

世銀「あたしって、ほんとバカ」 QB「そうだね」

■「小さな政府論」者が消費税を選好する場合の理由の一つ■ 所得税は納税者の申告によらざるをえない。それがうまく実行されるかどうかは一つには納税者の善意と、一つには徴税官吏の検査査定能力の二つの条件にかかっている。 (某書より引用)■植民者たちに都…

シャハラザードさん、マジパネぇっす。

■ある種のオマージュですかね。■ たしかに『ボヴァリー夫人』『ノーサンガー・アベイ』『ドン・キホーテ』の語り手は、主人公がかけている物語メガネに段階的に冷や水を浴びせ、罅を入れていった。 […] むしろ三人の小説家は、既存ジャンルを愛すればこそ、…

科学者「自分は直接関係ないから分からない」

■原子力村の由来■ 原子力産業 […] この世界では最初から推進・反対の色分けが重要で、推進者はインサイダー、反対者はアウトサイダーとして締め出されていく。 […] このような特徴は、国際的に原子力産業には共通で、おそらく軍事開発から始まり常に軍事的に…

『純粋理性批判』が読みにくい理由

■『純粋理性批判』が読みにくい理由■ 彼はみずからラテン語をドイツ語に翻訳しながら執筆を続けていた。そのさい、構文もずいぶんラテン語ふうになっていて、そのままドイツ語で読むと奇異なところもあるようです。 例えば、ラテン語は文章の区切りがはっき…

スウェーデンがソ連よりも平等、な一例。

■日本にもこういう本が欲しい。■ スウェーデン人が手元に置いて、必要があるたびに読む本が何冊かある。 […] まず『社会ガイド』(Samhälls Guiden)。これはそれぞれの市民が社会から受け取れるサービスを受益者カテゴリー別に整理して一覧表にしたもの。たと…

石原慎太郎における左翼性

■石原慎太郎における左翼性■ 石原慎太郎という人はいつまで左翼だったか調べるべきだと思うんだけど(笑)、 […] 深沢七郎『風流夢譚』(初出『中央公論』一九六〇年一二月号)をいちばんナイーブかつ左翼的に読んで「われわれ庶民に天皇制はいらない」、「痛…

重大なものが書き落とされたとき、あるいは「セカイ系」な記事 -とある産業経済新聞の記事を読んでの感想-

産経新聞の記事を読んで、すごく違和感があったので、書いていきます。 (「教師が反日誘導「日本人に拉致を言う権利はない」 元生徒が朝鮮学校の実態告発」) ここで問題として扱うのは、?この文章そのもの「フィクション性」、すなわち(この高校生が"実在…

ケインズと「予想」

■ケインズと「予想」■ 「先生! ラディカル・エコノミストは、ケインズ派は『予想』行動を国民所得理論に有機的に組み入れていないと批判しています。それではケインズ派が『予想』行動を理論化できなかった理由は次の(1)から(4)までのどれでしょう? 」 […]…

供給が、人の欲求を駆り立てる

■供給が、人の欲求を駆り立てるとき■ 流通は自由をその原理とし、支配主体の定められぬ「無主」の都合により民主の形を取るので、よけいに自在に、障壁に妨げられず、まさしく融通無碍に、人の生活を貫いて流れる。もっぱら人の欲求に仕えるものと触れ込みな…

「脳内再生」の効果。

■ワーズワス、この近代文学の祖■ 平易な言葉遣い、自然の賛美、幼年期への郷愁、貧しい人々への共感、闇の力への畏怖など、ワーズワス詩の特徴は多岐に渡るが、瞑想的な傾向がとりわけ強い。自然を前にして人間が受ける感覚的な印象を […] 形而上学的な想像…

自分が大事だったモンテーニュ

■スタンダールェ...■スタンダールも『イタリア絵画史』と『イタリア画派』で、アモレッティ、ボッシ、ヴェントゥーリ、ビニョッティなど「誰彼カマワズ」大量に剽窃している […] 『ローマ、ナポリ、フィレンツェ』はどうか? この本の著者を賞賛する記事が『…

形式を踏んだら、やりたい放題です。

■ハロルド・ブルーム自身の「影響の不安」?■ とにかく、自分で規定した抒情詩の原型が遵守されるか否かだけがブルームにとっての関心事だからであり、おのれの築いた「影響の不安(anxiety of influemce)」なる理論を当てはめるために、先行詩人の名前を列挙…

ロマン主義の歴史観と階級闘争

■第二帝政、あるいは抑圧された時代の文学■ ルイ・ボナパルトのクーデタの後、ユゴーやウージェーヌ・シューは亡命し、歴史家ミシュレとキネはコレージュ・ド・フランスの教職から追われ、ゴーチエは社会的現実に背を向けて象牙の塔に閉じこもった。フランス…

「巴御前は、木曽義仲の「妻」じゃなくて、「便女」なんですよ」というお話。 田中貴子『検定絶対不合格教科書古文』を読む

田中貴子『検定絶対不合格教科書古文』を読む。 中身は実にまっとうな本。 信じられないかもしれないが、実に、まともだw 清少納言は、高慢ちきな女として一般に思われているけど、実際の所、彼女が『枕草子』に書きたかったことって、中宮を中心とするサロ…